2019年2月22日、千葉県いすみ市で開催された田舎フリーランス養成講座(通称:いなフリ)8期が終了した。
今回僕は講師・メンターとしていなフリに参加。
最大で月間80万PVのゲームブログを運営しているなおやんが、田舎フリーランス養成講【1月いすみ】の講師メンターに決定💻🎮
ブログノウハウnote販売、プログラミングの経験もあるので、幅広いスキルに関して話が聞けそう👐
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— 野里のどか✈️💻フリーランス養成中 (@robotenglish) 2018年12月28日
今回はこの講座を終えて、受講生はどれだけの成果を出したのかというお金の話や、受講生に対して感じたこと、また僕自身の心境の変化を書いていく。
目次
13人中4人が20万円以上稼ぐ異例の成果を叩き出す
まずは表面的な結果から。
なんと13人中4人が20万円以上稼ぐという異例の成果を叩き出した。
10万円以上稼ぐ人は毎回の講座で現れる(これだけでもかなり凄いこと)けど、約1/3が新卒の給料以上を自分の力で稼いだのだから本当に驚き。
#いなフリ いすみ8期、
修了パーティーです!今期は、
みんな仲良く楽しそうなのが
印象的でしたが、結果もきちんと残していて、
30万以上稼げた人が数人、
20万以上もちらほら、
クラウドソーシングを使わずに
10万近く売り上げた人もいて、みんな本当によく頑張ったなぁ。
飲み明かそう! pic.twitter.com/4gi2JEG492
— ナナシロ🎬一人企画事務所 (@nanashiro1988) 2019年2月22日
全体的に目標に向かって突っ走ることの出来る人が多く、そうではないタイプの受講生も彼らに引っ張られるような形で各々設定した目標を達成しまくっていた。
目標に向かっていく人、明るい人、癒やし系の人。
それぞれがお互いに良い影響を及ぼし合い、本当に良い雰囲気で講師としても非常にやりやすい環境であったことが印象深い。
自分には何を与えられるのかひたすら考えた日々
終わってみれば大成功だったいなフリも、僕個人の視点からみたら一筋縄ではいかないことも多かった。
そのうちの1つが、自分が受講生に与えられるものが分からなくなったこと。
僕はブログ・アフィリエイトを教える講師として招かれた。ブログの事ならそれなりに勉強してきたし、教えられることも多いと思っていた。
しかし、ブログをメインでやっていきたいという受講生はゼロ。
多くはWebライター、サイト制作を学びたいという人たちだった。
即金性皆無のブログを1ヶ月間で学ぼうという人が少ないのは当たり前と言えば当たり前なんだけど、自分の強みを活かせないことにまず困惑した。
さらに、今回はブログ講師としてもう一人サッシさん(@3104nkmr)が入っていた。僕より圧倒的に高い成果をブログで出しており、講座も非常にうまい。
あれ、自分は何のためにここにいるんだろう・・
日に日にこんな思いが徐々に強くなる。
「クラウドソーシングで提案が通らないんです」
メンター生が最も悩んでいたポイントだ。
でも僕はクラウドソーシングで仕事をこなしたことが無い。提案文を見てもこれだと言える原因が見つけられないし、文章としての違和感を見つけても原因がそれだという根拠が自分の中にない。
サイト制作の提案となるとなおさらだ。
だから「サイト制作の講師にも見てもらおう」と提案するしかなかった。
自分を頼ってくれている受講生の悩みを自分では解決してあげられない。
得意分野にはさらに成果を出している講師がいる。
自分の存在価値はどこにある?そんな葛藤をしばらく抱えたままいなフリは進んでいった。
受講生との最適な距離感が分からない
受講生との最適な距離感もよく分からず考え込んだこともあった。
僕はあまり上下関係が好きではなく、自分の立場を『ザ・先生』にしたくはない。
だからどんどん受講生に近づいて、仲良くなろうとして、先生と生徒のような一歩引いた壁を壊しにいった。
土日を使って遊びに誘ったり、数人でアニメ鑑賞会をしたり。
結果、距離無く接してもらえるようになり、ふとした拍子に小さな悩みを話してくれたり心の底から好きなものの話をしてくれたりと、これからの方向性を決める材料となる内面的なものを知ることが出来た。
なので結論としては良かったと思っている。
でも、このやり方は一歩間違えれば威厳を失う可能性もある。
「ただの友達」になってしまったら講師として伝えたいことも伝わらなくなってしまう。
たまたま今回良い結果に繋がっただけで、次はどうなるかわからない。
いすみ市に住んでいた韓国人の方は、僕と受講生が会話しているところを見てこう言った。
「韓国では先生と生徒が今のあなたのような間柄になることはあり得ない。上下関係はハッキリさせないと。日本ではみんなこんな感じなの?」
要はナメられるよ、ということを伝えたかったのだろう。
受講生との距離のとり方はもうちょっと考えて行動しなければいけないと感じた場面だった。
最終日、溜まっていたものが溢れ出た
いなフリ最終日、無事に最高の結果を出しつつ非常に良い雰囲気でいなフリを終えることが出来ると安堵しながら迎えた修了パーティ。
メンター生ひとりひとりに思いを伝えていると、1ヶ月間の葛藤や思い出が蘇ってきて涙を堪えきれなくなってしまった。
毎日楽しいながらも常に張っていたプレッシャーの糸がこのタイミングで切れ、涙が止まらなくなった。
この写真がとても好きですね。
涙でぼろぼろだけど、とても幸せでした。
隣はかけがえのないメンターのなおやんさん(@naoya2_2 )
またうるっときてしまいます笑#いなフリ pic.twitter.com/dpi4yFjMNZ— タイガ|ゼネラリスト追求人 (@yoshiki7318) 2019年2月23日
もう、この時ばかりは何を思い出しても泣けてきた。
- 一緒に悩んだこと。
- 毎日爆笑しながらご飯を食べたこと。
- 初日と違い全員が清々しい笑顔になっていること。
全ての思い出が涙腺を容赦なく攻撃してくる。
僕がうまくメンター生からの質問に答えられなく他の講師に頼っていたことも「解決できないことは助けを求められる信頼できるメンターでした」と言ってもらえた。
もちろん今回で知識不足が明らかになった点は要勉強だけど、人を頼るという選択は間違いではなかったんだという安堵に全身が包まれるような感覚を受けた。
ああ、終わるんだ。終わってしまうんだ。
そう思いながら、胸の奥から出てくる言葉をみんなに伝えて講師としてのいなフリは終了した。
稼ぐだけがいなフリじゃない。自分自身と対話する大切な時間でもある
いなフリは何が何でもお金を稼ぐことにコミットした講座でとっつきにくいイメージを持ってしまうかもしれない。
とくに今回は異常なほど稼ぐ人が多かったので特に。
が、決してそんなことはない。
言ってしまえば心に傷を負っている人や自分に自信を持てない人、生き方に悩んでいる人など、人生そのものに悩んでいる人が参加することも多い。
いなフリはそんな人たちの心のよりどころにもなる。
1ヶ月間自分のペースで作業し、自分と向き合う大切な時間に充てることもできる。
いなフリ参加してよかった。
こんなに自分のこと考える時間なかったし、今までないがしろにしていたくらい。
人生の宝物が増えました。
感謝しかない。
そしていなフリ参加決意してなおかついすみを選んだ私って素晴らしい。ありがとう。
— ほりちゃん (@kokokooff) 2019年2月22日
人生に不安を抱え、この1ヶ月間で涙を流した人もいる。
これからの不安に押し潰されそうになっていた人もいる。
そんな人たちが本気で自分と向き合い、嫌でも向き合わされる環境に身をおいてスッキリとした表情で旅立っていく。
最初は不安そうに来ていた受講生も、日が経つにつれてどんどん笑顔が増えて元気になっていく姿を見ると心にグッとくるものがある。
いなフリいすみ終了…!
本当にいい回だった。いすみ8期に関わることができて幸せです!
みんないい顔してる!#いなフリ pic.twitter.com/RBXfqNDMW6— なおやん🌿2月いなフリ先生 (@naoya2_2) 2019年2月22日
この変化を見届けられることが最高でしかない。
いすみ8期生を今後も全力で応援します!
Image by @mekatann_d_a
年齢も価値観も、これまでの生き方も様々だったいすみ8期生だけど、これからも本当に胸張って生きていって欲しい。
フリーランスになる人、会社員になる人。
生き方は人それぞれだけど全員を全力で応援する。
これからは対等な1人の人間。
だから干渉しすぎるのは良くないのかもしれないけど、さすがに1ヶ月も必死な姿を間近で見てきたので全員が可愛くてしょうがない。
困った時には相談してほしいし、ブログだって教えたい。
で、またくだらない話でほっぺたが攣りそうになるまで笑いたい。
彼ら彼女らに負けないように、僕も全力で生きようと本気で思えた。
そして、いなフリいすみ8期生の今後の活躍が楽しみでしょうがない!
今後も「いなフリ」に関わり続けたいと確信した
ここからは余談になるが、実は今回いなフリの講師をやりながらも、今後の自分についての考えにも変化があった。
いなフリ開始前は講座が終わったら拠点にしている岩手県八幡平市に戻り、東北での活動を継続する予定だった。
それなりの仕事の予定も決まっていた。
でも、いなフリで講師メンターとして動いているうちに自分にとって本当に楽しくて刺激があって、なおかつ心を揺さぶられるのはこっち(いなフリ)なんじゃないかという確信が芽生えてしまった。
今後もいなフリに何らかの形で関わっていたいのだ。
別に毎回講師メンターを絶対にやっていきたいという気持ちでもなく、近くで見ているだけでもいい。
たまに受講生と話して、見送って。
機会がまわってくればまた講師をやって。
それが幸せだなと。
この感覚は以前も感じたことがある。
それは大学時代のサークル活動で、当時は会員が100人近くのサークルで幹部をやっていたのだけどとにかく楽しくて。
正直に言うと、性格上組織のトップ層にいることはあまり好きではない。
いろいろとプレッシャーかかるし、イベントの企画もやらなくちゃだし、責任を背負うこともあるし、大勢の人の前で喋るの苦手だし。
でも、その組織(サークル)自体や人を好きになりすぎて、その感情がプレッシャーや苦手を乗り越えてくることがある。
多少のプレッシャーやストレスなんか気にならないほど、運営に関わりたくなるのだ。
これが自分の中でいなフリにも起こっている。
人前に立つことに対する苦手意識はまだ残っているし、大学時代のサークルとは違って1人の人生の明暗を左右させる責任もある。
普段だったら避ける仕事だ。
1人でパソコンに向かってカタカタしてる方が性に合うから。
ところが約1年前に受講生としていなフリに参加し、当時からいずれは運営に関わってみたいという気持ちは持つようになっていた。そして今回講師メンターとしていなフリに参加し、いなフリ好きが爆発した。
いなフリ愛が不安要素をブッ飛ばしている。
「やりたい」が「不安」を凌駕している。
そこで出した結論が『岩手を出よう』というものだった。
いなフリ開始から2週目。次のオファーもあって引っ越すことを決意した。
突発的にこんな判断をしたものだから岩手でお世話になっている人たちにはめちゃくちゃ迷惑をかけた。
けどすでに僕の中の気持ちは固まっていて、揺るがないものになっていた。
新しい決意をした清々しさと、罪悪感によるモヤモヤ感。
そんな気持ちを抱えながらも出来るだけいなフリに関れる環境に身を置くことを決めた。
僕は記憶の限り今までの人生で自分の決意に後悔したことが無いので、今回の判断もきっと正しい。
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